
1990年代後半になり「情報化社会」とよばれる社会変革がおこりました。医療の世界もおおきく変化し、とくに、主治医と患者さんの関係がかわりました。
それまでの「(主治医に)おまかせの医療」から、インフォームド・コンセントの考えにもとづく「自己決定の医療」への変化です。わたしが血液内科を任されるようになった平成10年4月は、まさにこのような変化の過渡期にあたっていました。そして、患者さんが「自己決定の医療」を受けられるように、後押しが必要と考えました。
平成10(1998)年5月の連休明けから、「セカンド・オピニオンの勧め」運動を始めました。主治医から患者さんにセカンド・オピニオンを勧める運動です。
それとともに「血液疾患・Fax相談」を開始しました。いずれも患者さんが「自己決定の医療」を受けられるための後押しです。
海外在住の方を含め、約370人の方からのFax相談をいただきました。最近ではFax相談がすくなくなってきました。セカンド・オピニオンが広まり、あちらこちらの病院に「セカンド・オピニオン外来」が開設され、患者さんが利用できるようになったからでしょう。
しかし、血液疾患は患者さんにとって理解しづらいものです。本相談室がすこしでもお役に立てれば幸です。
いま、「立ち去り型の医療崩壊」とよばれる医療危機に面しています。血液分野でも他人事ではありません。病院の血液専門医がやめていきます。過酷な診療現場に堪えきれずに、やむなく去っていくのです。
また、そのような血液専門医をめざす若い先生が減ってきています。その結果、血液疾患の診療がなり立たなくなってきているのです。地域によっては、診療を受けたくても血液専門医の見つからない事態がおこっています。「血液難民」が出ているのです。
患者さんにとっても医師にとっても不幸な時代です。なんとか医療のたてなおし、「医療再生」をはかる必要があります。そのためには、いろいろな意見交換が必要と考えます。このホームページが意見交換のひとつの場になれば幸です。わたしの意見ものせています。ぜひ、ご批評をお寄せください。
平成21年5月10日 平 岡 諦


